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妊娠アウティングとは?その意味と趣里さん・芸能界での事例まとめ

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【妊娠アウティングとは?】趣里さん報道と芸能人やドラマのケース
この記事は約6分で読めます。

「妊娠アウティング」という言葉をご存じですか?

本人の意思に反して妊娠や出産の情報が公にされることを指し、被害を受けた本人にとっては大きなストレスになります。

2025年9月、趣里さんの報道をきっかけに、改めて注目されるようになったこの問題。

この記事では、妊娠アウティングの意味や社会的な背景、芸能人やドラマでの事例をわかりやすく整理しました。

読むことで、ニュースやSNSで見かける妊娠アウティングの問題点が理解でき、正しい知識を押さえることができます。

「アウティング」とは?

「アウティング」という言葉は、もともと、LGBTQ+の文脈で使われていた
本人の同意なく性的指向や性自認を公表されること」が由来となっています。

LGBTQ+の人が、自ら性的指向や性自認を他者に開示すること を「カミングアウト」といいます。
これに対し「アウティング」は、本人の了解を得ることなく、勝手に他人が暴露する行為 です。

この「アウティング」という言葉が、最近では妊娠や出産に関しても使われるようになりました

「妊娠アウティング」は、本人の同意なしに情報が拡散されるため、精神的な負担は大きく、場合によっては仕事や人間関係に悪影響を及ぼすこともあります。

「知られたくなかったのに…」という思いを抱える方は決して少なくありません。

芸能人・ドラマの事例

今回話題になったのは女優・趣里さんの件がきっかけでしたが、それ以外にも、芸能界やドラマの中でも、一般社会でも「妊娠アウティング」のケースはたくさんあります。

女優・趣里さんの事例

2025年8月29日、女優の趣里さんと「BE:FIRST」のRYOKIさんが、結婚および、趣里さんが第1子を妊娠中であることを発表しました。

しかし、本人たちが発表する前に、一部週刊誌が「お腹ぽっこり」「授かり婚」など、趣里さんの妊娠を示唆するような報道を展開していたというのです。

ご本人は「無事に第1子が誕生してから、皆様にお伝えしようと思っていた」とおっしゃっているので、今回の「妊娠アウティング」は、意思に反して報道されたものと言えるでしょう。

弁護士さんの解説記事はこちら▶︎

女優・仲里依紗さんの事例

2024年6月、女優の仲里依紗さんが、Instagramのストーリーズで

10年以上前だけど
(妊娠)2ヶ月目とかで安定期入ってないのに
勝手に報道されてすごく悲しかった記憶あるなぁ…

と、当時の辛い心境を振り返っていました。

当時の報道や周囲の反応にストレスを感じていたことがうかがえます。

仲里依紗さんの投稿全文

10年以上前だけど
2ヶ月目とかで安定期入ってないのに
勝手に報道されてすごく悲しかった記憶あるなぁ…
(中略)
時代だったのかなぁ
あれから10年以上たって
少しは変わったと思うけど
なかなかこれについてはなくならないね…
いろいろ思うことあるけれど
私は今、幸せで家族3人仲良く暮らせてること
それだけでもういいんだ
だからメディアの皆さんだったり
SNS使っている方
もっと人に優しい発信があふれる世界になりますように

※ 現在は仲里依紗さんのストーリーズは見られないため、
TBS NEWS DIGさんの記事から引用させていただきました。

ドラマ「虎に翼」の事例

NHKの朝ドラ「虎に翼」(2024年放送・第39話)の物語の中でも、妊娠アウティングの描写がありました。

主人公が、自分のキャリアを途絶えさせまいと、妊娠していることを隠しながら仕事に奔走している中、主人公の恩師が、主人公の職場の同僚に対して「妊娠アウティング」してしまい、SNSで話題になりました。

ドラマの舞台は昭和初期の日本ですが、現代ではアウト(当時でもアウトでしょうか?)な事例を描き、視聴者に考えさせる演出になっています。

SNS民のリアル

X(旧Twitter)でも、妊娠アウティングを経験した人の声が、数多く投稿されています。

「めでたいことだからいいじゃん」って、なぜあなたが判断して広めるの?

職場の年配の女性が、来る人来る人に私の妊娠を伝えたので、やめてほしいと言った
「めでたい事なのに気にしすぎ」と言われ、嫌に思う自分がおかしいのか…としんどかった

昨日の夕方に社長に妊娠報告して、翌朝にはほぼ全員知ってる
私から報告するつもりだったのに

妊娠してからこんなに嫌なんだって気づいた
特に妊娠中ってメンタル弱いから結構来ちゃうんだな

勝手に広まるのは詮索されているようで気持ち悪い
人様のプライベートが何でそんなに気になるんだ

妊娠アウティングは身近で起こり得る問題です。

当事者にとっては、喜びであるはずの妊娠が、知られたくない形で広まることで、
大きなストレスや不安につながってしまいます。

私たち一人ひとりが「勝手に人の妊娠(プライベート)を口にしない」
という基本的な配慮を意識することが、社会を優しくしていく第一歩になるのかもしれません。

くまきゅん
くまきゅん

たくさんの人がモヤモヤしてるんだね…

筆者の経験談

筆者も、第一子を妊娠したとき、安定期までは職場のみんなには黙っていたいと思っていました。

妊娠初期はわりと流産の確率が高いという知識があったので、みんなに知れ渡ってから「だめでした」という報告をしたくないという気持ちがあったのです。

妊娠初期の流産の主な原因のほとんどが、受精卵の染色体異常です。
これは受精の際に偶然起こるものであり、お母さんの行動や生活習慣が原因ではないことが多いです。

職場の人事担当や上層部には早めに報告し、安定期までは公表しないでほしいと伝えていましたが、実際には、安定期に入る前には職場の多くの人に知れ渡っていて、とても嫌な気持ちでした。

そのときは、職場のトップが口の軽い人で、あちこちで言いふらしていたそうです。

妊娠・出産前後は、それまでなら気にならないことでも、
色々なことに対して不安になりやすく、とても神経質になっているので、
妊婦さんの気持ちに寄り添い、本人が希望しているとおりにしてほしい、と本当に思います。

まとめ|知ることが防止の第一歩

妊娠アウティングは、まだあまり一般的に知られていない言葉ですが、ニュースやドラマを通して徐々に認識されつつあります。

趣里さんや仲里依紗さんのケースを見てわかるように、プライベート情報を勝手に公開することのリスクは大きいです。

私たちも「妊娠アウティング」にあたる行動を知らずにしてしまわないよう、まずは知識として理解しておくことが大切です。

本人の同意なしに情報を広めない
軽はずみな発言を避ける

といった小さな意識が、大きな問題の予防につながります。


昔は、嫌だと思っても声を上げづらい雰囲気があったのかもしれません。

でも今は、SNSで思いを共有できたり、少しずつ「それはよくないよね」と言える人が増えてきています。

一人ひとりの気づきや声が、これからの社会をやさしく変えていくはず。

妊娠アウティングについても、「相手を思いやる」ことが当たり前になる未来を、みんなで作っていけたらいいですね。

くまひげ
くまひげ

もし自分がその立場だったら…と想像力を働かせて、
自分がされて嫌なことはしないことじゃ!