株や投資というと、「お金持ちがさらにお金持ちになるためのもの」というイメージがありませんか?
筆者はそうでした。
正直、難しそうだし、怖い世界だと思っていたんです。
でも、株主優待生活で知られる桐谷広人さんの考え方に触れると、その印象がふっと変わります。
桐谷さんにとっての投資は、「お金を増やすための手段」ではなく、「人生を楽しむためのツール」。
この考え方に出会った瞬間、筆者の中で「投資って意外と身近なものかも」という気持ちが芽生えました。
この記事では、桐谷さんが実践する「楽しみながら生きる」ための投資4原則を紹介します。
お金に余裕がなくても、経験がなくても、「こんな投資ならやってみたい」と思えるヒントがきっと見つかるはずです。

新NISAが始まり、株式で得た利益や配当も一定額まで非課税に。
こんな制度があるいま、なおさら投資はすべきだと、桐谷さんは言ってるぞい!

投資って怖いイメージあったけど、NISAならやってるモフ〜!
今日10月13日(月曜・スポーツの日)
— 桐谷広人・桐谷さん【公式】 (@yuutaihiroto) October 12, 2025
夜9時から日本テレビ系の『月曜から夜ふかしスペシャル』に出演しています。
今回も自転車で川口へ優待券を使いに行きました☺️
川口には、都内にはないハピネス&デイやステーキ宮、それにMOVIXがあり優待券を使いによく🚲で行きます。
妹たちとも旅行に行きました😄 pic.twitter.com/VGNdX8PtTk
桐谷広人さんとは?|優待生活で知られる元プロ棋士の投資家
桐谷広人さんは、元プロ棋士という異色の経歴を持つ、個性派の投資家です。
テレビ番組『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)への出演をきっかけに、「株主優待だけで生活する投資家」として全国的に知られるようになりました。
桐谷広人(きりたに・ひろと)とは
1949年10月15日生まれ(2025年10月現在76歳)
広島県竹原市の出身
1975年(25歳)にプロ棋士となり、2007年(57歳)で引退
2025年4月1日、引退棋士昇段規定により、八段昇段となった
投資家としては、1984年、バブル期の真っただ中で株を始め、バブル崩壊、ITバブル、リーマンショックといった、波乱の相場をくぐり抜けながらも、コツコツと資産を増やしてきました。
現在の資産は7億円超とも。
保有銘柄は1400〜1500社となり、そのうち900〜1000社が株主優待銘柄。
(2025年10月13日放送「月曜から夜ふかし」より)
日々の食事、日用品、衣類、娯楽、そして移動手段のほぼ全てを、株主優待券や優待品で賄っています。
番組では、優待券の期限に追われ、電動アシストなしの自転車で街中を爆走する姿が印象的で、明るく誠実でマイペースな人柄が、多くの人に愛されています。
「使わないと損ではなく、使って楽しむことが投資の本質」と語る桐谷さんの生き方は、人生を丸ごと楽しむ哲学そのものです。
桐谷流「楽しみながら生きる」ための投資4原則
テレビではユニークな優待生活が取り上げられる桐谷広人さんですが、本人は「投資はすべき」と言い切ります。
ここでいう投資とは、ただお金を増やすためのものではありません。
桐谷さんにとって株を持つことは、毎日を楽しくする仕組みなのです。
ここでは、桐谷さんのライフスタイルと投資哲学を象徴する4つの原則を紹介します。
読むと、投資が単なる「お金の話」ではなく、「人生をもっと楽しむためのツール」だということが、自然に伝わるはずです。
「狩り」ではなく「農業」─桐谷流・安定した投資の考え方
桐谷広人さんの投資哲学のキーワードは、「農業」と「楽しみ」です。
株式投資と聞くと、値上がり益を狙う短期売買=「狩り」をイメージする人も多いでしょう。
桐谷さんはそれを、「危険で疲れる方法」と切り捨てます。
桐谷さんにとっての投資は、「種をまき、コツコツ育てる農業」。
つまり、株主優待や配当を受け取りながら、長期的に資産を育てていく「農耕投資」です。
具体的には、「配当+優待で利回り4%以上」の銘柄を中心に選びます。
株価が急上昇しなくても、定期的に届く優待券や配当金が「実り」となり、投資を続ける原動力になります。
優待券で外食費や日用品を賄い、配当金で家賃や光熱費をまかなうことで、生活が安定。
「優待は必ず届く」という確信が、株価の変動に左右されず精神的に安定して投資を続けられる理由です。
昨日の写真などXにあげたいけど、今日も講演なので後で。
— 桐谷広人・桐谷さん【公式】 (@yuutaihiroto) September 27, 2025
昨日の御成門や東京ビッグサイトでも、複数の方から『自転車で来られましたか』と聞かれましたが、電車とタクシー移動😅
今日のベルサール新宿は🚲で行きます。
私の講演は10時から。
『農耕型の優待投資こそ最強の投資法』だと思っています😊 pic.twitter.com/SsrYAFofbU
健康で人生を楽しむための「強制外出システム」
桐谷さんが「投資はすべき」と語る理由は、金銭的な利益だけではありません。
投資を通じて得られる健康や生きがいこそが、最大の価値です。
優待券には期限があります。
「使わなきゃ損」という使命感が、桐谷さんを毎日のように自転車で外へと駆り立てます。
優待券があると、歩いてでも使いに行かなくちゃと思うんです。
外出すること自体が健康にいいし、ボケ防止にもなりますね。
優待券が日々の外出の目的になることで、有酸素運動が自然に生活に組み込まれます。
糖尿病や体重管理の維持にも役立ち、健康的な生活リズムを生む仕組みになっています。
また、優待券を家族や友人と分け合い、映画や食事を楽しむことで、交流の機会も増加。
優待券を通した行動が、健康だけでなく精神的な豊かさにもつながっているのです。
寝たきりを防ぐためには、体内の炎症を抑えることが大切であり、
カリフォルニア大学の研究によると、
人に親切にすると、体内の炎症を促す遺伝子の働きが抑えられることが分かったそうです。
(参考:トウシル)
「逆境の種子」を探す─常に安値を狙う姿勢
桐谷さんは、優待株投資でも、常に冷静に割安なタイミングを狙います。
株価が下がると、多くの人は恐怖を感じますが、桐谷さんにとってそれは「バーゲンセール」。
優待と配当を含めて利回り4%以上になる銘柄を、安値で手に入れるチャンスと考えます。
私は落ちてくるナイフもつかみます。それでいつも手が血だらけになるんですが(笑)
でも床についてからじゃ遅いんです。
桐谷さんは毎朝、市場が開く前に年初来安値や10年来安値をチェック。
その中から、長期保有に耐えられる企業の銘柄を選び、買い注文を入れています。

証券取引所の前場が開く午前9時前にチェック。
朝というか、午前7〜8時に寝る桐谷さんにとっては就寝前の時間だモフ
株価が下落しても、「優待が届くのがうれしい」と語る桐谷さんの姿勢は、一貫しています。
数字の上下ではなく、日々の生活や楽しみの充実こそが投資の目的であり、「逆境の中に利益の種子を見つける」哲学が表れています。
💡「逆境の中に利益の種子を見つける」とは
困難な状況や失敗の中にこそ、成功するための要素や将来の利益のきっかけが隠されていると捉える考え方
💡「落ちてくるナイフはつかむな」とは
株価が急落している最中に安易に買い向かうと、さらなる損失を被る可能性があることを戒める相場格言
投資は「生き方の延長」
桐谷さんにとって投資は、単なる資産形成ではなく、人生の一部。
株主優待生活は、節約術ではなく、健康・交流・生きがいを同時に育むライフスタイルです。
日々届く優待品にワクワクし、それをどう使うか考えることが生活のリズムを作り、企業の株を持つことで社会とのつながりも感じられます。
リーマン・ショックで大損した経験も、今の穏やかな投資スタイルの基礎になっています。
「株価よりも日々の生活の充実」を優先することで、投資は「生き方そのもの」となりました。
桐谷さんは、投資を通して「年齢に縛られず人生を再設計できる」ことを体現しています。
若者だけでなく、シニア世代にとっても、健康や交流、生活の安心を手に入れる、人生の再起動ボタンとなるのです。
投資家としての責任と、詐欺への警鐘
近年、桐谷広人さんの人気を悪用した「なりすまし詐欺」が横行しています。
桐谷さんの顔写真や名前を使い、「資金を預ければ増やす」「チャットグループで投資指導」などと誘う詐欺広告が後を絶ちません。
桐谷さんはこれに強い危機感を抱き、明確に警告を発しています。
私は資金を預かったり、運用したりすることは一切していません。
チャットグループも運営していません。
桐谷さんの本物の発信には、特徴的な誠実さがあります。
- 具体的な銘柄名と理由をシンプルに説明する
- 煽り文句を使わない
- 「運用代行」や「儲かる保証」といった言葉を明確に否定する
この姿勢は、桐谷さんが投資家として持つ責任感の表れです。
桐谷さんが伝えたいのは、「投資の楽しさ」であって、「人を操る儲け話」ではありません。
桐谷さんの生き方が教えてくれるのは、「自分のお金は自分で管理する」という自立の大切さ。
そして、「数字よりも生活の豊かさを大切にする心」こそが、投資家として最も守るべき資産だということです。
詐欺にご注意😡‼️
— 桐谷広人・桐谷さん【公式】 (@yuutaihiroto) October 10, 2023
私、桐谷広人から皆さんに、LINEで友達になりましょうとか、儲かる株の情報を教えましょうと、呼びかける事は絶対にありません。
私の名前を使った詐欺が頻発していて、すでに、私の秘書を名乗る人物に送金して、お金を騙し取られた人が何人も出ています。
皆さん注意してください。 pic.twitter.com/OFI1SXrywG
まとめ|投資は「お金の話」じゃなく「生き方の話」だった
最初は「投資=お金の増やし方」だと思っていたのに、桐谷さんの言葉を追ううちに、それが「人生を楽しむための仕組み」だと気づかされます。
- 株主優待をきっかけに外に出る
- 健康でいられる
- 誰かと食事を楽しむ
- そして、自分の暮らしを自分でデザインしていく
桐谷さんの「投資はすべき」という言葉の裏には、「年齢やお金に関係なく、人生を楽しむ力を持とう」というメッセージが込められています。
お金を追いかけるよりも、「今日をちょっと楽しくするために」株を持つ。
そんな軽やかな一歩こそ、桐谷さん流の優待生活の本当の魅力なのかもしれません。



